かみ合わせ
かみ合わせは、食事をしたりお話をしたりするなどのお口の機能としてとても大事なものとなっています。またかみ合わせが良くないと体の不調が起こるということがテレビなどでも取り上げられています。美味しく食べることができ、快適な生活を送るためには良いかみ合わせを維持していくことは大事です。
Check〉〉診療のポイント
良い歯並び・かみ合わせの重要性
Case1. 歯が重なっている場合
歯が重なっていると歯ブラシで汚れを取りにくく歯垢が溜まりやすくなります。そのため、むし歯や歯周病のリスクが高くなると言われています。80歳、90歳で20本以上自分の歯が残っている方は歯並びが整っている傾向にあります。
Case2. 歯を失った場合
奥歯を1本失い、そのままにしておくと隣の歯が倒れ、かみ合うはずの歯が動いてきます。そうすると、もともと平らだったかみ合わせが傾いてきてしまいます。
Case.3 八重歯の場合
八重歯の女の子は日本ではチャーミングと言われることはありますが、良いかみ合わせとは言えません。犬歯は歯の中では一番長い歯根を持っており、お口の中でも丈夫な歯の一つと言えます。八重歯の方は犬歯できちんと噛むことができないので奥歯に負担がかかってしまいます。むし歯でも歯周病でもないのに噛んだりすると奥歯が痛くなったり冷たいものがしみてしまうのは犬歯の位置の影響が考えられます。
マウスピースを入れて奥歯への力の負担を軽減したり、矯正治療を行い犬歯の位置を整えることが必要になります。
case4. 歯ぎしり
寝ている時や起きている時、ほとんどの方が無意識に歯ぎしりや食いしばりを行なっています。歯ぎしりで音が出ている方は全体の10%くらいしかおらず、ほとんどの方は自覚していません。これが歯が折れたり、歯周病、知覚過敏症などの原因になっています。
Case5. 噛み癖
片方だけで噛んでいると歯への負担も大きくなります。歯が欠けてしまったり、しまいには顔が歪む可能性があります。両方を均等に使って咀嚼していくことがお口の健康とお顔の美容にも繋がります。
かみ合わせと全身との関係
かみ合わせは食事やお話をするなどのお口の機能だけでなく、全身の健康を保つためにとても大切です。
1. 身体への影響・・・かみ合わせが悪いと全身に歪みが生じ、それが頭痛や肩こり、腰の痛みなど全身の不調に関係することがあります。
2. 脳への影響・・・歯の刺激は脳へ伝わり脳血管の血流量を多くします。奥歯がきちんとありよく噛めるということは、脳への刺激が多くなるということです。高齢者の生活状態とかみ合わせを調べた研究では、かみ合わせがきちんとしている人の方が生活範囲が広いということがわかりました。
3. 心への影響・・・良いかみ合わせは美味しく楽しくお食事ができ、スムーズな会話ができる生活をサポートします。またバランスの良いかみ合わせは素敵な笑顔もサポートします。結果として心を健康にしていくのです。